MATERIALS

技術研究

油井 孝夫

三協マテリアル社
基盤技術部
〈取材時〉

自然科学研究科
自然システム学専攻
化学工学コース 修了
2015入社

技術研究の意義を胸に
刻みながら、広い視野で
「未知」に挑戦し続けます。

アルミニウムやマグネシウム合金の
成分分析や標準試料の作製を担当。

現在、メインで担当している業務は、アルミニウム合金とマグネシウム合金の成分分析です。例えば、アルミニウム合金には、さまざまな割合でシリコンやマグネシウムなどが含まれており、その組成によって性能が変化します。分析の目的としては、材料開発のために試作した合金の成分が想定通りになっているか確かめる場合もあれば、市場調査の一環として、あるいは開発品不具合の原因調査のために行うこともあります。また、量産ラインでの品質チェックに必要な標準試料となる合金の作製も重要な業務の一つです。
私は大学で化学工学を学び、大学院ではリチウムイオン電池の研究に取り組んでいました。入社して初めてICP発光分析装置を使って行ったマグネシウムの成分分析が印象深いです。報告書も提出したのですが、本当にこれで良かったのか最後まで不安でした。実験全般に言えることですが、全く同じ条件で実験したつもりでも、全く同じ結果が出るわけではありません。そこが難しくもあり、面白いところでもあるので、さらに多くの経験を積んでいきたいと思っています。

精度の高い分析値を出すために
常に「誠実」であること。

分析作業では、いくつものプロセスを経て最終的な分析値が出ます。つまり、一つひとつの手順が分析値に影響を与える可能性があるのです。そこで大切なのが、厳密に手続きを進める「誠実さ」。一つのミスをそのままにしたり、安易に楽な手順を選んだりしないことが、より良い精度につながると考えます。
科学的な好奇心や探究心が満たされるこの仕事は、とても魅力的です。職場環境にも恵まれており、先輩方は皆さんが理系出身で、それぞれに深い専門知識をお持ちです。それに加えて「現場」に裏打ちされた深みや厚み、説得力があります。製造現場やお客様のニーズといった実質的な部分の経験が醸し出すものだと思います。私も先輩方を見習って成長していきたいです。

新技術を積極的に取り入れて、
グローバルに対応した分析を。

当社ではヨーロッパ・中国・タイの海外拠点を軸に国際事業を展開しており、海外の関連会社から依頼された分析を行ったりしています。国内では日本工業規格(JIS)がありますが、国によって工業規格が異なるため新たな学びも多いです。技術研究の仕事は、将来的かつグローバルな視点を持って「未知」に挑戦することだと思います。私が所属する分析・試験技術課でも、既にグローバル対応に向けた新しいプロジェクトがスタートしています。私自身も最新の分析機器が並ぶ展示会に参加する機会をいただくなど、大きな刺激を受けています。今後も、こうした取り組みに力を注ぎながら、新規技術の導入・体制構築に貢献できる人材を目指します。

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