JR東海グループと三協立山が『東海道新幹線再生アルミ』を活用した建材を共同開発
2024年11月、東海旅客鉄道株式会社(以下「JR東海」)、三協立山株式会社(以下「三協立山」)、ジェイアール東海商事株式会社は、東海道新幹線車両のアルミをリサイクルした建材「Re
「Re
ALumi T」の特長
『東海道新幹線再生アルミ』の高い強度・耐候性・表面処理性を生かした建材です。新地金(天然資源から抽出したアルミの原材料)を使用する一般的なアルミ建材と比べ製造時のCO₂排出量を大幅に削減でき、カーボンニュートラルの実現に寄与します。さらに、マテリアルリサイクルを通じて、アルミの国内循環比率を向上させることで、サーキュラーエコノミーの実現にも寄与します。
「Re
ALumi T」とは
東海道新幹線再生アルミを50%使用した「Re
材質:A6063
東海道新幹線再生アルミを50%使用した建材。
アルミの原材料に新地金のみを使用したアルミ建材と比較して、製造時のCO₂排出量を約4割削減できます。
主な製品として、カーテンウォールやサッシなど。
- 製造時のCO₂排出量
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約 4割 削減
(新地金比)
カーテンウォール
サッシ
材質:A6005C
東海道新幹線再生アルミを100%使用した建材。
アルミの原材料に新地金のみを使用したアルミ建材と比較して、製造時のCO₂排出量を約8割削減できます。
主な製品として、ルーバーやスパンドレルなど。
- 製造時のCO₂排出量
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約 8割 削減
(新地金比)
ルーバー
スパンドレル
※三協立山㈱三協アルミ社が販売します。
※「東海道新幹線再生アルミ」のロゴはジェイアール東海商事㈱の登録商標です。
課題と解決策
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課題
東海道新幹線の車両の材質にはA6005Cを使用しています。一方でサッシに使用するアルミの材質 はA6063を使用しています。そのため、東海道新幹線再生アルミのA6005CをA6063に成分調整する必要がありました。 -
解決策
どの成分を何%入れるかによって全体のバランスを調整し、表面処理による装飾性などアルミ建材に必要とする品質を安定して確保することができました。
「Re
ALumi T」開発者インタビュー
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三協アルミ社
事業統括部油谷 信一 副統括部長 -
三協アルミ社
ビル統括部
営業開発部
営業開発グループ藤野 三樹 グループ長 -
三協マテリアル社
生産統括室郷田 勇治 統括室長付 -
三協アルミ社
事業統括部
事業企画部
事業開発課武光 広志 課長 -
三協アルミ社
事業統括部
事業企画部
事業開発課
(東京駐在)松永 里菜 さん -
三協マテリアル社
生産統括室
形材生産技術部
押出技術課西田 佳祐 さん
※所属、役職は取材当時のものです
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Re
ALumi T50とT100の違いを教えてください
藤野グループ長 : Re
ALumi T50は強度・耐候性・表面処理に優れた材質であるA6005Cの東海道新幹線再生アルミを50%使用し、押出加工・複雑形状化が容易な材質であるA6063に成分調整して、製品化しました。A6063は通常のアルミサッシと同じ合金種であり、防火対応している商品の場合、防火設備としても使用可能です。 Re ALumi T100は強度・耐候性・表面処理に優れた材質であるA6005Cの東海道新幹線再生アルミを100%使用した製品です。防火設備を必要としないルーバー、スパンドレルなどに使用できます。 -
Re
ALumiの開発で最も苦労した点は何ですか?
西田さん : 一番苦労した点はやはり品質面です。東海道新幹線の車両の材質にはA6005Cを使用しています。一方でサッシに使用するアルミの材質はA6063を使用しています。東海道新幹線再生アルミのA6005CをA6063に成分調整する際に、どの成分を何%入れるかによって全体のバランスを調整し、表面処理による装飾性などアルミ建材に必要とする品質を安定して確保することに苦労しました。
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ビル商品以外に採用されている商品はありますか?
武光課長 : 当初は、ビル用建材商品全般で物件対応での販売のみでしたが、一部エクステリア商品にも採用しています。 Re
ALumi T50は、当社が建材に使用しているアルミの材質A6063であるため引き続きさらなる商品展開を広げていきたいと考えています。 -
今後の課題や改良の余地はありますか?
郷田統括室長付 : 技術的な改良よりも、社内での効率的な運用が課題です。特に東海道新幹線再生アルミ使用率100%のものは成分調整が難しいので、安定した品質を確保するための運用方法を確立していく必要があります。
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ALumi T」の強みは?松永さん : 新幹線車両由来の材料なので、品質管理がしっかりしている点が強みです。原材料の調達は、JR東海グループと年間計画を立てて進めています。
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今後の展開について教えてください
油谷副統括部長 : 今回の採用物件を成功事例として他の不動産ディベロッパーや設計事務所、建設会社への展開を図っていきます。